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仕事・現場

一人親方の不安と断る勇気|仕事の依頼が重なったときの葛藤

一人親方の不安と断る勇気|仕事の依頼が重なったときの葛藤

個人事業主(一人親方)が綴る、ねこ丸ブログへようこそ。
脱サラ家庭の内部事情を、夫婦で執筆しております。

依頼が重なったとき、どうしていますか?
断る電話を入れるとき、気が重くなりませんか?

最近、依頼が重なりました。
どちらも、長く付き合いのある取引先です。

うれしい話のはずなのに、私は頭を抱えました。

「どちらかを断らなければならない。」…と。

依頼が重なった日

まずA社から、依頼が入りました。
期間はほぼ1か月。

その少しあとに、B社からも連絡が。
こちらの依頼は、期間は10日間。

日程を確認すると、丸ごと重なっていました。

期間が長いのはA社です。
でも単価で考えると、B社のほうが断然高い。

「正直どちらも受けたい!」
「閑散期で稼げなかった分をここで巻き返したい!」
「先月なら余裕で入れたのにー!」

こんな悔しい気持ちで、頭がいっぱいになりました。

なんとか両方できないかと、知恵を巡らせました。

日程をずらせないか。
夜に回せないか。
誰かに手伝ってもらえないか。

でも、どれもダメでした。体はひとつしかありません。

ねこ丸くんアイコン(心配顔)
長らく閑散期だったから悔しさ倍増

独立した頃は、なんでも受けていた

こんなふうに悩むようになったのは、あるトラブルがきっかけです。

独立当初の私は、依頼が来ると、ほとんど断りませんでした。

昼の現場が終わってから、夜はまた別の仕事を入れる。
そんな働き方をしていた時期です。

取引先が増えるほど、日程はどんどん埋まっていきました。

このときは、断るという発想がありませんでした。

仕事を依頼してもらえることが、単純に嬉しかったからです。
そして、稼がないと、と意気込んでいました。

「できるなら、やればいい」

当時の私は、本気でそう思っていました。

ねこ丸くんアイコン(苦笑い)
今考えると、無茶な働き方…

もちろん、受けてよかったと思える依頼もあります。↓↓↓
ひとつの依頼を、大切にする理由

大切なのは、無理なく受けられるかどうかです。

怪我をして、働き方を変えた

そんな日々を送っていたある日。

私は現場で、利き手を怪我しました。

しばらく現場に立てなくなり、取引先にも迷惑をかけました。

このときの労災保険の話は、別の記事にまとめています。↓↓↓
一人親方の労災保険特別加入、ケガをして初めて知る重要性

なぜ、あの怪我は起きたのか。
その経緯と原因については、また別の記事で詳しく書こうと思います。

ここで伝えたいのは、ひとつです。

仕事を増やすことだけを考えていたら、いつか自分自身が動けなくなる。

体を壊してから、私はようやくそう考えるようになりました。

それからは、「依頼が来たから受ける」ではなく、
「今の自分に、本当に受けられる仕事なのか」を考えるようになりました。

すべての依頼を受けるのではなく、受けられない仕事は断る。

それも、一人親方として必要な判断です。

だから、先に依頼をくれた方を選ぶ

とはいえ、その場の気分で決めていたら、結局また無理をします。

そこで、依頼が重なったときに迷わないための基準を、妻と相談し決めました。

通常の依頼が重なったときは、先に依頼をくれた方を優先する。

金額が高いほう。
条件がいいほう。
付き合いが深いほう。

そのときの状況によって基準を変えてしまうと、毎回悩むことになります。

だから、できるだけシンプルにしました。

先に約束した仕事を、優先する。

それだけです。

今回、先に依頼をくれたのはA社だった

このルールに当てはめると、答えはすぐに出ます。

先に依頼をくれたのは、A社。

判断そのものは、決まっています。

とはいえそれでも、気持ちはすぐには整理がつきません。

単価が高いのは、B社のほうです。
しかも、恩のある会社でもあります。

もったいない、という気持ちになりました。

でも、ここでB社を優先してしまえば、今度はA社との約束を破ることになります。

基準を作った意味が、なくなってしまう。

様々な葛藤がありましたが、どうにかこうにか自分の気持ちを鎮めて、B社にお断りの電話を入れる決心をしました。

ねこ丸くんアイコン(疑問顔)
ルールを決めても、感情は別…

電話をかけた、あの瞬間

あきらめようと決めた時点で、すぐにB社へ電話。

先延ばしにするほど、相手の予定にも迷惑がかかります。

伝えたのは、

「他社との兼ね合いで、今回は難しいです」
「またお声がけください」

という内容です。

電話をかける指が、とても重かったです。

断るのは、やっぱり苦手です。

相手の反応と、残ったもの

B社は、残念そうな反応でした。

当然だと思います。
せっかく声をかけてもらったのに、こちらの都合で断るのですから。

電話を切ったあとは、申し訳なさでいっぱいでした。

期待してくれた人に、応えられなかった。

「これでよかったんだよな」

自分にそう言いきかせました。

仕事を断っても、関係まで切れるわけではない

仕事を断ったからといって、その取引先との関係が終わるわけではありません。

これまでも、一度断った取引先から、後日また依頼をいただいたことがあります。

ねこ丸くんアイコン(疑問顔)
一度断ったら、もう声をかけてもらえないんじゃ…

もちろん、断ってしまった以上、相手にどう思われるかは分かりません。

だからこそ、普段の仕事を大切にして信頼を積み上げるよう心掛けています。

こまめに連絡する。
品質を守る。
安全を守る。
約束したことを守る。

特別なことをしているわけではありません。
一つひとつの依頼に、誠実に応える。

私のようなしがない一人親方は、それを積み重ねるしかないと思っています。

どうしても、断らなければならない場面は出てきます。

だから私は、「断らない人」ではなく、「断っても、また頼みたいと思ってもらえる人」を目指しています。

今、改めて思うこと

依頼が重なると、正解がわからない選択を迫られます。

今回、B社を断ったことが本当に正解だったのか。
それは、あとになってみないと分かりません。

もしかすると、B社から二度と依頼が来ない可能性もあります。

それでも、もううじうじ考えてもしょうがありません。やめます。

仕事を断ることは、今でも慣れません。
できれば、どちらも受けたい。

でも、無理をして両方受ければ、どちらも中途半端になります。

仕事を断ることは、仕事を大切にしないことではありません。
自分が約束した仕事を守るために、断らなければならないこともある。

だから私は、これからも先に依頼をくれた方を優先します。

最後まで、ご覧いただきありがとうございました。

執筆:ねこ丸